こんにちは。ゆるり訪問看護リハビリステーション多摩の管理者です。

今回は、これから訪問看護を考えている看護師さんやリハビリ職の方に
「ぜひ一度体験してもらいたいこと」をお話しします。

「ありがとう」を、まっすぐ受け取れる

病院で働いていると、たくさんの患者さんと関わります。
けれど、忙しい業務に追われる中で、一人ひとりの「ありがとう」をゆっくり受け止める余裕は、なかなかありません。

訪問看護では、1回の訪問でお一人の方と向き合います。
ケアが終わって片付けをしていると、
「今日も来てくれてありがとう」
「あなたの顔を見ると、ほっとするわ」
と声をかけていただくことがよくあります。

その言葉は、自分自身に向けられたもの。
「看護師さん」ではなく、「あなた」へのありがとうです。
この距離感は、訪問看護ならではだと思います。

「継続して関わる」からこそ見える変化

病院では、患者さんが退院したら、その後の生活を知ることはほとんどありません。
「あの方、家に帰ってから元気にしているかな」
と思っても、確かめる方法はありません。

訪問看護では、同じ方のもとに何か月、時には何年も通います。
最初は寝たきりに近かった方が、少しずつ座れるようになり、
やがてご自分でトイレに行けるようになる。

その変化を、一番近くで見届けることができます。
「この前より顔色がいいですね」と言えるのは、前回を知っているからこそです。

ご自宅で見える「その人らしさ」

ご自宅に伺うと、その方の人生が見えてきます。

壁に飾られたお孫さんの写真。
若い頃に仕事で表彰された賞状。
丁寧に手入れされた盆栽。

病院のベッドの上では見えなかった「その人らしさ」が、家の中にはあふれています。

「この写真、お孫さんですか?」
そこから話が広がり、普段は口数の少ない方が笑顔で話してくださることもあります。

その人を「病気」ではなく「人」として見る。
看護の原点を、改めて感じられる瞬間です。

何気ない会話から生まれる信頼

訪問看護では、ケアの合間の何気ない会話も大切な時間です。

「今日は暑いですね」
「もうすぐお祭りの季節ですね」
「この前の野球、見ました?」

最初は少し警戒されていた方が、何度か訪問するうちに冗談を言ってくださるようになる。
昔の仕事の話や、若い頃の思い出を聞かせてくださるようになる。

そうして信頼関係ができていくと、
「実は最近、夜眠れなくて」
と、体のことや心のことも話してくださるようになります。

信頼関係があるからこそ、本当に必要なケアが見えてくる。
会話は看護の大切な入口なのだと実感します。

自分のペースで「考える看護」ができる

病院では、決められた業務を時間内にこなすことに追われがちです。
「本当はもっとこうしたい」と思っても、時間がなくてできない。
そんなもどかしさを感じたことがある方も多いのではないでしょうか。

訪問看護では、訪問の時間の中で、その方に必要なケアを自分で考えて組み立てます。
今日は体調が良さそうだから、少し長めに歩く練習をしてみよう。
今日は元気がないから、まずはゆっくりお話を聞こう。

もちろん計画に沿って行いますが、その日のご本人の状態に合わせて柔軟に考えられるのが訪問看護のよさです。

「看護師になったときに思い描いていた看護に、やっと近づけた気がする」
そう話してくれたスタッフもいます。

一人ひとりとじっくり向き合い、自分の頭で考えて看護をする。
その面白さを、ぜひ体験していただきたいと思います。

まずは「見学・同行」から体験してみませんか

「訪問看護に興味はあるけど、自分にできるか不安」
そう感じている方も多いと思います。

当ステーションでは、見学のご相談も受け付けています。
スタッフがどんなふうに利用者さんと関わっているのかを知っていただくことで、
訪問看護のイメージがぐっと具体的になるはずです。

いきなり転職を決める必要はありません。
「ちょっと話を聞いてみたい」
くらいの気持ちで大丈夫です。

最後に

訪問看護の魅力は、言葉で説明するより、体験してもらうのが一番だと感じています。

利用者さんの「ありがとう」を、まっすぐ受け取れる仕事。
その手ごたえを、ぜひ一度感じてみてください。

次回は、「病院と訪問看護の違い」について、スタッフの声をもとにお話しします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。