こんにちは、ゆるり訪問看護リハビリステーション 横平です。
営業回りでケアマネさんや地域包括等を訪れると、困り事を聞いて回るんですが、
生活援助を受けてもらえないといった悩みを持たれている担当の方も多いなと感じます。
「お母さん、最近料理が危なっかしくなってきたな…」 「お父さん、片手が不自由になってから洗濯物を干すのを諦めてしまった…」
ご家族のそんな姿を見て、胸を痛めていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。 「誰かにお手伝い(生活援助)をお願いしたいけれど、ケアマネジャーさんからは『今、ヘルパーさんがいっぱいで見つからないんです』と言われてしまった…」
今、介護現場ではそんな「生活援助の担い手不足」という大きな壁が立ちはだかっています。しかし、私たちはこう考えます。「誰かにしてもらうのを待つ」のではなく、「もう一度、自分の力でできるように工夫する」という選択肢があることを。
今回は、当ステーションが取り組んでいる**『自立支援型 IADL(生活動作)リハビリプログラム』**について、その想いと驚きの効果をお伝えします。
1. 「生活援助」をリハビリに置き換える、という新しい発想
通常、リハビリと聞くと「筋トレ」や「歩行練習」を思い浮かべるかもしれません。もちろんそれも大切ですが、当ステーションのリハビリスタッフ(理学療法士・作業療法士)が注目するのは、もっと日常的な**「家事動作」**です。
- 洗濯物を干す、畳む
- 食材を切る、調理する
- 掃除機をかける、片付ける
これらを専門用語で**IADL(手段的日常生活動作)**と呼びます。 これまでは「できないからヘルパーさんを呼ぼう」となっていた部分を、「どうすれば、今の体の状態で、もう一度自分でできるようになるか?」を一緒に考え、練習するのが私たちのプログラムです。
2. 魔法のような「工夫」の具体例
「麻痺があるのに、料理なんて無理でしょう?」 そう思われるかもしれません。でも、リハビリの視点があれば、そんな「無理」が「できた!」に変わります。
事例①:片手で洗濯物を干す
例えば、脳梗塞の後遺症などで片手が不自由な方。物干し竿が高い位置にあると、片手でバランスを取りながら洗濯物をかけるのは至難の業です。 そこで私たちはこう提案します。
- 物干し竿をあえて低い位置(頭の高さ)に調整する。
- 片手で開閉できる特殊な洗濯バサミ(自助具)を導入する。 これだけで、ご本人は椅子に座りながら、ゆっくりと自分のペースで洗濯が干せるようになります。
事例②:片手で野菜を切る
食材を抑えられないから包丁が使えない…。そんな方には、**「釘付きまな板(ストッパー付きまな板)」**をお勧めしています。 まな板に小さな突起をつけることで、食材を固定し、片手でも安全に切ることができるようになります。高価な道具を買わなくても、100円均一の材料で私たちが自作・提案することもあります。
3. 「してもらう」から「自分でやる」へ。変わるのは「表情」です
このプログラムの本当の価値は、家事ができるようになることそのもの以上に、**「ご本人の心境の変化」**にあります。
サービスを受けるだけの毎日は、時に「自分はもう何もできない」「誰かに迷惑をかけている」という孤独感や申し訳なさを生んでしまいます。しかし、自分の力で夕飯の一品を作れたとき、自分の下着を自分で干せたとき、高齢者の皆様は本当に素晴らしい笑顔を見せてくれます。
「まだ私にも役割がある」 「家族の役に立てている」
この自己肯定感こそが、認知症の進行を遅らせ、寝たきりを防ぐ、どんな薬よりも強力なエネルギーになるのです。
4. 5年後の未来を見据えて
「今、ヘルパーさんが見つからないから困っている」という目先の課題を解決するだけでなく、このプログラムは**「将来の安心」**への投資でもあります。
もし、今リハビリで「工夫して自分でやるコツ」を掴んでおけば、5年後、さらに体力が落ちたときでも、道具や環境を少し調整するだけで自立した生活を維持できる可能性が高まります。 ご家族にとっても、「ずっとそばで介助しなければならない」という負担が、「見守るだけで大丈夫」という安心感に変わります。
私たちと一緒に、もう一度「日常」を取り戻しませんか?
「うちの親には無理かしら…」と諦める前に、ぜひ一度私たちにご相談ください。 私たちは、単に身体を動かすプロではありません。**「住み慣れた家で、その人らしく、生き生きと暮らすための環境を作るプロ」**です。
ケアマネジャー様とも密に連携し、今のプランに「リハビリを通じた自立」という新しい光を取り入れるお手伝いをさせていただきます。
お電話一本で、セラピストがご自宅までお伺いし、「何ができて、何に工夫が必要か」を丁寧にお調べします。
府中・調布ともに対応は可能です。
お試しリハという制度からそれをお試しできますので、
ケアマネさんへのお問合せや
直接事業所へのお問合せでも構いません。
お待ちしております


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