こんにちは、横平です。気がつけば、私たちの訪問看護ステーションは、もうすぐ満2年を迎えます。
開業当初は、“本当に利用してくれる方がいるのか”“地域に受け入れてもらえるのか”という不安と、でも「必ず必要としてくれる人がいる」という強い思い。その両方を抱えながらのスタートでした。

あの日から、あっという間に時間は過ぎていきました。

ありがたいことに、現在では 19名のスタッフ が仲間として集い、日々訪問に走り回っています。看護師、リハビリスタッフ、事務…役割は違っても、共通しているのは「利用者さんとそのご家族の暮らしを守りたい」という想いです。

そして、この2年間で支援させていただいた利用者さまは 総数で200名を超える見込み となりました。
数に驚くと同時に、ひとりひとりの表情が頭に浮かびます。

・退院したばかりで、また家で暮らせるのか不安だったご家族
・在宅での看取りを選ばれたご家族
・「もう歩けない」と諦めていたのに、少しずつ外に出られるようになった利用者さま

その一つひとつの時間を、私たちは間近で見守らせていただきました。

私たちの訪問看護は、特別なことをしているわけではありません。
ただ、いつも心がけていることがあります。

それは、
“医療者である前に、人として寄り添うこと。”

訪問の時間は30分や60分と限られています。でも、その時間の裏には、利用者さまが積み重ねてきた人生があり、ご家族の思いがあり、不安や葛藤があります。

「もっとこうしてあげたい」という気持ちだけでは動けない時もあります。
だけど、せめてその人の想いや尊厳に寄り添いながら、今できる最善を一緒に考える。

それが、私たちが大切にしている姿勢です。


■ 地域に根ざすということ

私たちは現在、府中市・調布市を中心に活動しています。

2年間、この地域を訪問し続け、わかったことがあります。

それは、地域が抱えるニーズは本当に多様で、そのご家庭ごとに「正解が違う」ということ。

医療依存度が高くなっても「家で過ごしたい」と願う方がいる。
家族が仕事を辞めて看護をするべきか悩み、夜も眠れない方がいる。
病状だけでは測れない「暮らしの重さ」がある。

だからこそ、私たちは “地域の声を聴く” ことに時間を使っています。

ケアマネさん、病院の退院調整の方、クリニックの先生、訪問介護のヘルパーさん。
たくさんの専門職の方と連携するたび、「チームで支えることの大切さ」を実感します。


■ 3年目だからこそ、挑戦したい

3年目のテーマは、ずばり

「より地域に根ざす訪問看護になる」

訪問件数を増やすことが目的ではありません。

・急性期から在宅までの切れ目ない支援
・ご家族の負担が少しでも軽くなる仕組みづくり
・最期まで“その人らしく”暮らせるサポート

そのために、今まで以上に地域の皆さまと、丁寧に対話を重ねていきたいと思っています。


■ 最後に ― ケアマネ及び医療機関の皆さまへ

もし担当の利用者さまで

✔ 在宅での医療管理が不安
✔ 夜間の対応が必要になりそう
✔ ご家族の負担が大きく限界を感じている

そんな時は、どうか遠慮なくご相談ください。

私たちは、「訪問看護を利用するかどうか迷っている段階」 から相談していただける存在でありたいと思っています。

訪問看護は、病状が悪くなってから使うものではなく、
“暮らしを守るパートナー” として早い段階から関わることで力を発揮できるサービスです。

これからも、府中・調布の地域の皆さまと共に歩みながら、
ひとつひとつのご縁を大切にしていきたいと思います。


読んでくださり、ありがとうございます。

3年目も、どうぞよろしくお願いいたします。
私たちは、ここ府中・調布で、“地域に根ざす訪問看護”を続けていきます。